焼いたホルモンって口の中でじゅわっと広がって本当に美味しいですよね。
そのため家でホルモンを焼く人は多いと思いますが、焼いている時にいまいち焼き加減がわからなくて「これでちゃんと焼けてるかな?」とドキドキすることありませんか?

特に初めて挑戦する時や焼き慣れていない時はすごく不安ですよね
そこで今回はその不安を晴らすべく、ホルモンの生焼けを見分ける方法をわかりやすく解説していきます。
また、ホルモンは種類によって焼き加減の見極め方が違うため、ここを間違えるとせっかくの美味しさが台無しになってしまいます。
生焼けが恐くていつまでも焼いていたら固くなっちゃった(涙)なんて悲劇も防ぎたいので、同時に部位別の適切な焼き加減や具体的な焼き方などもご紹介していきます。
それでは、生焼けの見分け方から見ていきましょう!
ここに注目!ホルモンの生焼けを見分けるポイント4つ!

ホルモンの生焼けの見分け方は次の4つのポイントで見分けることができます。
- ホルモンの色の変化を見る
- 触って判断する
- 脂の色と皮の状態を見て判断する
- 焼き時間を目安にする
それぞれ1つずつ解説していきますね。
1. ホルモンの色の変化を見よう!
一番見分け方でわかりやすいのがホルモンの色の変化です。
色の変化は焼き加減を見極める大きなサインですが、見逃しやすい点でもあるので要注意!
例えば赤系ホルモン(主に牛や豚の内臓部分(レバーやハツなど))は、生の状態では鮮やかな赤色をしていますが、焼けてくると色が白っぽく変化します。
もし外が白っぽくても中がまだ赤々としていたら生焼けの可能性が高いので、もう少し火を通しましょう。
白系ホルモン(主に牛や豚の胃・腸の部分(シマチョウやショウチョウなど))は焼く前は脂が白っぽいですが、火が通ると脂が透明に変わります。
脂が白いままだとまだ焼きが足りないので、もう少し焼いていきましょう。
2. 触って判断しよう!
焼き上がったホルモンはぷるんとした弾力がありますが、焼きが足りないと柔らかすぎて頼りない触感になってしまいます。
例えば、赤系ホルモンは火が通りきっていないと内部が柔らかく指で押すとふにゃっとした感じになります。
一方、白系ホルモンは焼きが不十分だと脂がブヨブヨで柔らかいままですが、焼けてくるとプルンとして弾力を感じるようになります。
まずは焼いているホルモンをお箸やトングで押さえたり持ち上げてみて触感が変わる瞬間を意識してみましょう。柔らかすぎると感じたらひっくり返さず、もう少しじっくり焼いてみてください。

慣れないうちは、焼き始めからこまめに押さえていくと変化がわかるよ!
3. 脂の色と皮の状態をチェック!
脂と皮の変化も焼き加減を見極めるポイントです。
特に白系ホルモンでは、焼く前は脂が白っぽい色をしていますが、焼いていくとだんだんこの部分に透明感が出てくるのでわかりやすいです。
また皮にも注目しましょう。焼きが甘いとツルツルとした質感やブヨブヨした感じが残っています。そして火が通るとアーチ状に反ってきますが、焼きが甘いと柔らかくふにゃっとした感じが残っています。
脂や皮の状態を見て「ちょっと焼きが足りない?」と感じたら素直にもう少し焼いていきましょう。
4. 焼き時間を目安にする
焼き時間の目安を知らないと、つい生焼け部分が残ってしまうことがあります。
火力や調理器具にもよりますが、基本的に片面1分以下でひっくり返すと火が通りにくいので注意が必要です。
特に白系ホルモンは脂が多いので、強火で短時間焼くと外側だけ焼けて中が生のままという失敗が起こりやすいです。片面2〜3分を目安に焼き、全体に焼き色がついたらひっくり返すとムラなく火が通りますよ。
知っておきたい!ホルモンの部位別・ベストな焼き加減とは?

「ホルモンの生焼けの見分け方」でお伝えしたように、触感や色、脂の変化で焼き加減が判断でき、生焼けかどうかを見分けることができます。
ただ、ホルモンは部位によってベストな焼き加減が違うのでその点も覚えておきたいところ。
そこでここからは「赤系ホルモン(レバーやハツなど)」と「白系ホルモン(シマチョウやショウチョウなど)」の部位別に分けて、それぞれの理想的な焼き加減のポイントを詳しくご紹介します。

どの部位がどんな状態ならOKなのかが分かれば、もっと確実に美味しく焼き上げられますよ!
部位別!理想的な焼き加減を見極めるポイント
赤系ホルモン
赤系ホルモンはしっとり感を残しつつ火を通すのがポイント。焼きすぎて硬くなってしまうと、せっかくの旨味が半減するので気をつけましょう。
- レバー(肝臓)
表面が白っぽくなり、中がほんのりピンク色を残す状態がベスト。赤すぎると生焼けなのでそこは注意!押してみてしっとり感が残っていればOKです。 - ハツ(心臓)
両面に軽く焦げ目がつき、内部が淡いピンク色になったら食べ頃。焼きすぎると硬くなりやすくハツ特有サクッとした食感がなくなってしまうので、いいタイミングで火を止めてください。
白系ホルモン
白系ホルモンは脂が多いため、脂の焼き加減が見極めるポイントです。脂が透明になり、皮がパリッと縮んだら完成の合図です。
- シマチョウ(大腸)
脂が透明になり、皮がカリッと香ばしく反りが出てきたらOKです。焼きすぎると脂が溶けだして縮んでしまうので注意しましょう。 - マルチョウ(小腸)
脂が豊富なので、皮が縮んで脂が溶け出し美味しそうな焼色がついたらOK。脂の甘さを楽しむためにも焼きすぎは禁物です。 - ミノ(第一胃)
白系ホルモンの中でも脂肪分が少ないため焼きすぎには注意。通常下処理の時に包丁で切り込みをいれるので、切り込みが開き身が縮んできたらOK!
家庭で美味しく焼くために!具体的な焼き方をご紹介

ここまでホルモンのベストな焼き加減をご紹介しましたが「具体的にはどうやって焼けばいいの?」という方へ、さらに実践向けとしてフライパンやグリル・炭火の最適な焼き方をご紹介します。
フライパンでのホルモンの焼き方
まずは一番手軽に焼けるフライパンでの焼き方をご紹介します。
フライパンでホルモンを焼くときも、赤系ホルモンと白系ホルモンで焼き方を変えるのがポイント。それぞれの特徴を押さえることで、美味しく焼き上げられますよ。
赤系ホルモンの焼き方(レバー・ハツなど)
赤系ホルモンはしっとり感を残すことが美味しく仕上げるポイント。焼きすぎるとパサつくので慎重に焼き加減を見極めましょう。
- フライパンを中火で温め、少量の油を引く
赤系ホルモンは脂が少ないので、適度な油を使って焼きムラを防ぎます - 片面を約1〜2分焼き、焼色がついてきたら裏返す
裏面に焼色がつき、お肉が縮んで表面に水分が出てきたらひっくり返す合図! - 両面を均等に焼き、しっとり感が残っていれば完成
レバーは内部がほんのりピンク色を残すくらいがベスト。ハツは押して弾力があれば焼き上がりです。焼きすぎると硬くなるので注意!

レバーやハツの焼き方はこちらの動画も参考にして下さいね
白系ホルモンの焼き方(シマチョウ・ミノなど)
白系ホルモンは脂が多いため、火加減と焼き時間が仕上がりを左右します。焦げやすいので、こまめにチェックしながら焼いてくださいね。
- フライパンを中火で温め、少量の油を引く
白系ホルモンは脂が多いので、油は控えめでOKです - 必ず皮から焼いていく
脂身から焼くと脂がどんどん溶け出してしまうので、先に時間をかけて皮を焼いていきましょう - 皮がパリパリになったら脂身を焼く
皮が縮んでパリパリの焼き色がついたらひっくり返しましょう - 脂身に適度な焦げ目がついたら完成
焼き時間は皮より短く(皮7:脂3の割合がベスト)、脂身に透明感が出て焦げ目がついたらOK

こちらも解説動画をシェアします。
焼き方は4分38秒からになりますが、他にも下処理の方法などの説明が参考になりますよ!
BBQ・炭火での焼き方
BBQなど炭火を使うと香ばしさが引き立ってホルモンの美味しさが倍増します。炭火の特徴を活かした焼き方をマスターしましょう!
炭火での焼き方(直火で香ばしく焼く方法)
炭火は火力が強いので、焼き加減の見極めが大事!また、脂が火に直接落ちて炎が上がりやすいのでその点は注意しましょう。
- 網をしっかり温め、最適な温度で焼き始める
- 最適な温度は網の上から5cmぐらいのところに手をかざし5秒耐えられるぐらいの温度(だいたい220~280度ぐらい)。これが焼き始めの目安!
- 白系ホルモンは皮から焼き始める
- 皮を焼きパリッとしたらひっくり返し脂を焼く。脂に透明感が出てきたら完成!
- もし脂が溶け出して火が出てきた時は、温度の低い網の外側に移動させるか、氷をトングで網の部分にのせ火力を調整しましょう
- 赤系ホルモンは硬さと色に注目
- 焼き始めから触ってみて硬さをチェック!ほどよく身が締まり裏側の赤みが消えてきたらひっくり返す
- 全体に美味しそうな焦げ目がついたら完成!ただし炭火は高温なので焼きすぎには注意しましょう
生焼けホルモンを食べてしまったら?!対処法とは

生焼けホルモンの見分け方や正しい焼き方を覚えても「もし万が一食べてしまったらどうしよう?!」と不安になる方もいるかもしれません。
そういった場合でも体調に問題がなければ心配する必要はありませんが、少しでも変化があれば食中毒のリスクも考えられるので注意が必要です。
ここではその時に思い出してほしい生焼けホルモンを食べたときに現れる症状や、医療機関に相談すべきケースをわかりやすくご説明します。
事前に知識を持っておけば、もしものときにも冷静に対処できるのでぜひチェックして下さいね。
体調への影響と注意すべき症状
生焼けのホルモンにはカンピロバクターやサルモネラ菌といった食中毒菌が潜んでいることが多く、これらの菌は十分に加熱することで基本的には死滅します。
でも生焼けの状態だと残ってしまい、体内に入り込むことで食中毒が発生します。
もし入り込んだ場合、体調への影響は食後数時間から数日後に現れるとされ、その場合以下のような症状が出ることがあります。
- 激しい腹痛や下痢
- 吐き気、嘔吐
- 発熱(38℃以上の場合もあり)
- 倦怠感や頭痛、筋肉痛
症状が軽ければ水分をしっかり補給しながら安静にして様子を見てもかまいませんが、痛みが強いときやこれらの症状が長引く場合は、早めの対応が必要です。
医療機関に相談するべきケース
軽い腹痛や一過性の下痢であれば、自然に回復するケースも少なくありませんが、症状が重いときや特定の症状がある場合は、医療機関へ相談しましょう。
次のような症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
- 下痢や嘔吐が2日以上続き、水分を取っても改善しない
- 高熱が続く(38℃以上の発熱)
- 血便が出る
- 強い腹痛が数時間以上続く
また、小さなお子さん、高齢者、妊婦、基礎疾患を持っている方は、重症化を防ぐため軽い症状でも早めに医師に相談してください。

医療機関を訪れる際は、診断の大きな手がかりになるので、食べたものや症状が出たタイミングをできるだけ具体的に伝えるようにしましょう
これは意識して!ホルモンを焼く時の注意点

生焼けホルモンを食べた時の対処法をご紹介しましたが、やっぱり事前にリスクを減らす工夫をするのが一番大事です。
ほんの少し気をつけるだけでホルモンをより安全に食べることができるので、ここでは衛生管理と焼き加減の調整という2つの視点から、ホルモンを調理するときに気をつけるべきポイントをご紹介します。
衛生面で注意することとは?
ホルモンは他のお肉に比べて傷みやすい食材なので、次のポイントを押さえて衛生面に気を配ることで安全性が高まります。
生のホルモンを触った時は?
まずは生のホルモンを触った後は必ず手を洗い、調理器具を洗浄・消毒しましょう。
特にまな板や包丁は他の食材とは一緒に使わず、専用のものを使うか、使用後にしっかり洗浄することがポイントです。
保存で注意することは?
室温に長時間置いてしまうと菌が繁殖しやすくなるので、保存は冷蔵で保管して使う直前に取り出して調理しましょう。
冷凍保存する場合は密閉容器や冷凍用保存袋を使い、なるべく早く使い切るのがおすすめです。
焼く時の注意点とは?
ホルモンを焼くときは、火加減や焼いている最中の衛生管理を意識すると、より安全に食べることができます。ここでは注意したいポイントを2つに分けてご紹介します。
焼き始めたホルモンを途中で外して再び焼き直さない
焼きかけのホルモンを一度取り外して再び焼くのは避けましょう。途中で冷ましたホルモンは中心部が温度不足のままになりやすく、菌が増殖する原因に。
たとえ再加熱したとしても、短時間では十分な温度に達しないことが多く、表面が焦げていても中が生焼けという失敗が起きがちです。
ホルモンは一気に焼き上げるのが基本!火加減を調整しながらじっくり焼けばムラなく美味しく仕上がりますよ。
生のホルモンと焼きかけのホルモンを混ぜない
焼き途中のホルモンと生のホルモンが同じ網やフライパンで混ざると二次汚染が発生することがあります。これが原因で、最初にしっかり焼いたホルモンにも菌が付着してしまうことがあるんです。
例えば網に新たな生ホルモンを追加する場合は、焼き上がったものを一度取り出すか、焼くスペースを分けるのがおすすめ。
また、トングや箸などの調理器具も生ホルモン用と焼き上がり用を分けるとより安心です。細やかな気配りが、ホルモンを安全に調理する秘訣になりますよ。

こちらの動画も参考に。途中白ホルモンの焼き具合も出てきて(4:53~)生焼けの状態がわかりやすかったのでぜひ!
今回は、ホルモンの生焼けの見分け方についてご紹介しました。
ホルモンはむずかしそうなイメージがあるかもしれませんがコツさえ掴めば大丈夫です!
ぜひ今回のポイントを活用して、美味しいホルモン料理を作ってみて下さいね。

ちなみに私の好きな部位はショウチョウです。脂がたまらない!
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