手羽先ってたまに無性に食べたくなりますよね。特に甘辛のタレを絡めたものとか、私は大好きです😊
でも、食べている時にふと赤みの部分が見えて「生焼け?!」と驚くことありませんか?

せっかく作ったのに、これは本当に生焼けなの?
生焼けだったらここからどうすればいいの?
子どもにも食べさせてしまったけど大丈夫?
などなど、不安に思ってしまう人も多いと思います。
そこで、そんな方に向けてこの記事では
- 手羽先の生焼けの見分け方
- もし生焼けだった時の焼き直し方
- 手羽先の生焼けを食べた時の影響と対処法
- 生焼けになる原因と対処法
について、わかりやすく解説していきたいと思います。
ひと目で確認!手羽先の生焼けチェック表

生焼けかも?と思ったら、まずはこの表をチェック!
手羽先の生焼けチェック表
チェック項目 | OKの目安 | NGの目安 |
---|---|---|
肉の色 | 白っぽい | 赤みが残っている |
肉汁の色 | 透明または白 | ピンクや赤い液体 |
肉の弾力 | 弾力あり・締まりあり | 柔らかすぎ・ブヨブヨ |
骨の剥がれ方 | きれいに剥がれる | 骨にくっついている |
中心温度 | 75℃以上 | 75℃未満 |
いくつ当てはまりましたか?
ただ、表だけでは判断がつかないこともあるので、ここからはそれぞれのポイントを詳しく解説していきます。
手羽先が生焼け?迷ったらチェックしたい5つのポイント!

さきほどのチェック表でも触れましたが、生焼けかどうかの判断には5つのポイントがあります。
- 切り口の肉の色は?
- 肉汁の色は?
- 肉の弾力は?
- 骨からの剥がれ具合は?
- 中心の温度は?
では、それぞれどんな状態だと「OK」で、どんなときに「生焼けの可能性あり」なのかを、ひとつずつ見ていきましょう!
1. 切り口の肉の色は?
最初は、手羽先の肉の色の確認から。
少し肉の部分を切ってみて、中の色をチェックしてみましょう。
白っぽい感じだと火が通っていますが、赤みが残っている場合は生焼けの可能性があります。特に、肉が厚くなっている部分に赤みが残っていたら要注意です。
ただし、骨の周りが赤い場合は、生焼けじゃないかもしれません。
骨の周りが赤くても食べられることも!
骨の周りが赤っぽくて、一見生焼けに見えることがありますが、実はこの赤み、骨髄液の色が原因で赤っぽく見えるだけで、生焼けでないことも多いんです。
骨髄液とは骨の内部から出る液体で、血液ではないため、しっかりと加熱されていれば食べても問題はありません。
これは手羽先以外の手羽元でも見られる現象です。
Q.鶏手羽元を加熱調理をしても骨の周りに血がついていますが食べても大丈夫でしょうか?
A.骨の周りについている血のようなものは、骨の中に含まれている髄液です。
引用元:鶏手羽元を加熱調理をしても骨の周りに血がついて… | よくあるご質問 | コープ自然派
髄液は血液のもとになるもののため赤みを帯びており、解体処理の時点で多くは骨の中から排出されますが、骨の中に残る場合もあります。
髄液は加熱すると骨の切り口や細かい骨の穴からにじみ出てくるため、骨の周りの肉は加熱後でも赤みが残りますが、火が通っていないことを示すものではなく、十分に加熱されていればお召し上がりいただきましても問題はございません。
「じゃあ、骨髄液なら大丈夫か♪」と安心したいところですが、ちょっとだけ待ってください!
それが本当に”骨髄液の影響で生焼けではない”のかは、きちんと見分けることが大切です。

もし本当に生焼けだったら怖いですもんね。
なので、このあとの見分け方も参考に、いろんな角度からチェックして生焼けかどうかを判断してくださいね。
2. 肉汁の色は?
次に確認したいのが、肉から出てくる肉汁の色。
肉が一番分厚い部分を竹串やフォークなどで差して、出てきた肉汁の色を確認します。
肉汁が透明や白っぽいようだと火が通っていますが、生焼けの場合だと赤みのある肉汁が出てくることがあります。
「ピンクっぽい液体」が出てきたら、それは生焼けの可能性がアリです。

ただし手羽先は骨が多いので、そのままの状態で焼く場合はちょっと確認しづらいかもしれませんが、骨抜きをした手羽先なら、この方法はやりやすいと思います。
3. 肉の弾力は?
今度は肉を押してみましょう。
箸や指で押したときにブヨっとした感触が残っている場合は、生焼けの可能性が。
火がしっかり通っている場合は、ある程度の弾力と、しっかりとした締まりが感じられるはずです。
指で軽く押してみて、柔らかくて締まりがない感じがする場合は、要注意です。
4. 骨からの剥がれ具合は?
次は肉が骨からきれいに剥がれるかどうか確認しましょう。
肉は火が通っていると縮むため、自然と骨から離れやすくなります。
そのためきれいに剥がれれば火が通っていますが、逆に骨にくっついて剥がれにくい場合は、中まで火が通っていない可能性があるので注意しましょう。
5. 中心の温度は?
最後に「正確に判断したい!」という場合。
その場合は、中心温度を測ってみましょう。
鶏肉は中心温度が75℃以上になっていれば、基本的には安全に食べられます。
一番手軽にできる方法は、竹串でチェックする方法です。
手羽先の一番分厚い部分に竹串を刺して数秒置き、抜いた竹串の先を唇に軽く当てて熱いかどうかチェックします(ただし、やけどに注意!)。
この時、ぬるい、もしくは冷たく感じたら火が通っていないので、追加で加熱してくださいね。
もし「不安だからどうしても正確に判断したい!」という場合は、
このような調理用の温度計で測る方法が、一番確実でオススメです。
ここまでチェックしていかがでしたか?
生焼けじゃなさそうなら問題ありませんが、「やっぱり生焼けだった……」とわかっても、大丈夫です!
ここからはそんな手羽先を救済するために、おいしく焼き直す方法をご紹介します。
手羽先が生焼けだった!おいしく焼き直す方法4選

では早速、そのやり方を見ていきましょう。
焼き直し方法は、身近にある調理器具のうち
- フライパン
- トースター
- グリル
- 電子レンジ
の4つの方法を紹介しますね。
1. フライパンで焼き直す方法
- 手順.1フライパンに油を引き、手羽先を並べる
- 手順.2火をつけ、弱めの中火~弱火に調整する
- 手順.3少量の酒か水を入れ、蓋をして蒸し焼きにする
- 手順.4生焼けのチェック方法で再度確認する
フライパンで焼き直す時は、火加減に注意することと、蓋をして蒸し焼きにすることがポイントです。
まず、加熱する時はあまり強い火で加熱すると、先に表面が焦げてしまうので、弱めの中火ぐらいまでにしてじっくりと火をいれていきましょう。
さらに蓋をして蒸し焼きにすることで、ふっくらと仕上がると同時に中まで火が入りやすくなります。
この両方のポイントを押さえて、美味しく焼き直していきましょう。
2. トースターで焼き直す方法
- 手順.1網やトレーにアルミホイルを敷き、手羽先を並べる
- 手順.2加熱時間は5分を目安にして焼いていく
- 手順.3加熱時間の半分(2~3分後)が経ったら裏返す
- 手順.4生焼けのチェック方法で再度確認する
トースターは直火焼きに近い仕上がりになるので、カリッと仕上げたい時にオススメです。
ポイントはアルミホイルを敷いてから焼くと、網やトレーにくっつくのが防ぐことができ、さらに手羽先から出る油の汚れ防止にもなり、後片付けが楽になります。
また、すでに手羽先に焦げ目がついていたり、焼いている途中で表面が焦げそうという場合は、軽くアルミホイルをかぶせて焼いてください。
カリッとした仕上がりがお好みなら、裏ワザとして、アルミホイルを一度くしゃくしゃにしてから広げて敷く方法がオススメ。
凹凸ができて余分な油が下に落ちやすくなり、カリッとした仕上がりになりやすいですよ!
加熱時間は手羽先の大きさや個数、生焼けの具合によって変わってくるので、あくまでも”目安”として必ず様子を見ながら調整してくださいね。
3. グリルで焼き直す方法
- 手順.1グリルの網の上に手羽先を並べる
(受け皿に水を張るタイプのものは、水を入れることを忘れずに)
- 手順.2弱火で5分~10分程度焼いていく
- 手順.3片面焼きグリルの場合、3~5分ほど経ったら裏返す
- 手順.4生焼けのチェック方法で再度確認する
グリルもトースター同様、香ばしく仕上げたい時にオススメです。
ただ、グリルは火力が強く、中火でも火力が強すぎて表面が焦げてしまうこともあるため、必ず弱火で焼いてください。
このときも、表面が焦げそうになったらふんわりとアルミホイルを被せると焦げを防いでくれます。
焼く時間は手羽先の大きさや、生焼けの具合、グリルのタイプによって焼き上がりが変わってくるので、時間は”目安”として様子を見ながら調整してくださいね。
4. 電子レンジで加熱する方法
- 手順.1お皿に重ならないように手羽先を並べる
- 手順.2ふんわりとラップをかける
- 手順.3600Wで30秒~1分ほど加熱する
- 手順.4生焼けのチェック方法で再度確認する
- 手順.5まだ生っぽさが残っていたら、さらに20~30秒ずつ加熱する
「焼き直す方法」とはちょっと違いますが、電子レンジは手軽に火を通す方法としてオススメです。
ポイントはふんわりとラップをかけることと、短い時間から加熱していくこと。
ラップはぴっちりとかけてしまうと、蒸気が中にこもって水っぽくなってしまうので、ふんわり、もしくは少しだけ隙間をあけるようにして下さい。
加熱時間はレンジの種類や手羽先の大きさ、生焼け具合で変わってくるので、最初から長い時間加熱せずに、短い時間で様子を見ながら加熱するようにしましょう。
また手羽先に皮がついている場合は加熱すると破裂することもあるので、不安な人は温める前にフォークで複数穴をあけておくと安心です。

レンジで温めるとどうしても柔らかくなりますが、仕上げにトースターで軽く表面を焼けば、カリッとした食感が復活するのでオススメです!
生焼けの手羽先を食べたかも!体への影響や対処法は?

これまで手羽先の生焼けの見分け方や焼き直し方法について紹介してきましたが、もう一つ気になることは「もし生焼けを食べたら、どうすればいいの?」ってことですよね。
手羽先の生焼けを見つけるのは、調理中よりも”食べている途中”で気がつくことが多いもの。
でも、その時はもうすでに手羽先を食べてしまっていて「体、大丈夫……?」と不安になってしまうこともあると思います。
そこで、ここからは
- 生焼けを食べたけど大丈夫?
- 生焼けを食べた時の食中毒のリスク
- 症状が出た場合の対処法と注意点
について解説したいと思います。
生焼けを食べてしまった!ぶっちゃけ大丈夫?
結論から言うと、大丈夫とは言い切れないです。
理由は、手羽先の生焼けを食べると食中毒のリスクがありますが、これには潜伏期間があるからです。
このためすぐに症状が出ないので、今は大丈夫に見えても、時間が経つと症状が出る可能性も。
もちろん症状が出なかったり、潜伏期間を過ぎれば心配することはありませんが、今は「大丈夫」と捉えないで、注意深く様子を見ていきましょう。
では、潜伏期間はどれくらいあるのか、どういう症状が出るのか、そのあたりをもう少し詳しく解説していきますね。
手羽先の生焼けで起こる食中毒!潜伏期間や症状は?
手羽先の生焼けを食べて起こる食中毒で特に注意したいのが、カンピロバクターとサルモネラ菌による感染です。
カンピロバクターに感染した場合、症状は通常、摂取から2〜5日後に発症すると言われています。
一方、サルモネラ菌の場合は、感染から8時間〜72時間以内に発症することが多いです。
どちらの感染でも、主な症状は似ていて、
- 下痢
- 吐き気
- 腹痛
- 発熱
などといった症状があらわれます。
参考:生焼けの豚肉、鶏肉を食べてしまった場合は、どうしたらよいでしょうか?【食品安全FAQ】|食中毒に関すること|東京都保健医療局
カンピロバクターとサルモネラ菌、どちらも共通しているのは、小さなお子さんや高齢者、基礎疾患を持っている方などが感染すると、重症化するリスクが高まるということ。
軽い場合は自然に回復することもありますが、特に小さなお子さんの場合は脱水症状を起こしやすいため、水分補給を意識的に行うことが重要です。
また、普段と違うぐったりした様子や、食欲の低下など、小さなサインにも気をつけてあげましょう。
症状が重い場合は自己判断せず病院へ
もし、
- 数日たっても症状が改善しない
- 38℃以上の高熱が続く
- 激しい下痢・嘔吐などが続く
場合は、迷わず病院を受診してください。
また、病院を受診するまでの間、市販の下痢止めの使用にも注意が必要です。
特に小児や高齢の方は、自己判断で市販の下痢止めを使うと逆効果になることも。
そもそも、下痢は体内の菌を外に出すための大事な反応。無理に止めてしまうと、かえって症状を悪化させるリスクがあるんです。
食中毒の時に下痢止めは服用してはいけません。悪いものを排出しようとする体の防御反応です。この下痢を止めてしまうと、病原菌が腸に長くとどまってしまい、回復が遅れてしまいます。
引用:食中毒(細菌性)の原因菌 ~予防方法そして食中毒の時の対処方法とは~|医療コラム|新百合ヶ丘総合病院
整腸剤、胃腸薬は使用できます。
しかし、下痢止めが配合されているものもありますので、注意するようにしましょう。
薬局で購入する場合には必ず薬剤師に相談しましょう。

むやみに下剤を使わないことと、「念のため」でもOKなので、心配なことがあればすぐにお医者さんに診てもらってくださいね。
ぜひ知ってほしい!手羽先を生焼けにしない裏ワザとは?

ここまで読んで、「手羽先の生焼けって、意外とこわいかも…」って思った人も多いのではないでしょうか。
これからも手羽先料理は作りたいけど、せっかく作ったのに生焼けかもと不安になったり、体調を崩したりするのは避けたいですよね。

食中毒は怖いから、もう生焼けにしたくない……。
なにかいい方法はないの?
そう思った方へ。ぜひやってほしい、手羽先の生焼けを防ぐ裏ワザをご紹介します!
手羽先は焼く前が肝心!これやってみて!
その裏ワザとは、
手羽先を温めてから調理することです。
どういうこと?と思われるかもしれませんが、ここで質問。

手羽先を冷蔵庫から出して、そのまま時間を置かずに焼いていませんか?
冷蔵庫から出した手羽先は、まだ全体が冷たいまま。
その冷たい状態のまま手羽先を焼くと、中まで火が入りづらく、外は焼けているのに中が焼けていない=生焼けの状態になります。
そこでこの状態を防ぐために、かけてほしいひと手間があるんです。
調理する前にレンジで温めよう!
そのひと手間とは、調理する前にレンジで軽く温めること。
やり方は簡単!
- 手順.1手羽先を耐熱皿に並べ、レンジに入れる
- 手順.2まず600W30秒ほど加熱する(手羽先300gが目安)
- 手順.3加熱ムラを防ぐために手羽先の表裏左右をひっくり返す
- 手順.4
こうすることで手羽先がほんのりと温まり、中と外の温度差がなくなるので、ここから下味をつけるなどの調理を始めれば生焼けを防ぐことができます。
参考:そのまま焼かないで!料理家が10年続ける「骨付き肉の生焼けを防ぐ裏ワザ」驚きの検証結果と一緒に紹介(お天気ママ) – エキスパート – Yahoo!ニュース
もし調理前に手羽先をレンジで温められない場合は、焼く前にあらかじめ冷蔵庫から出して、常温に戻してから焼いてください。
“ちょっとのひと手間”で生焼けを防いで、安心して美味しく手羽先を食べてくださいね!
正直いうと、私も冷蔵庫から出して、パパッと下味つけてすぐに焼く派でした。
だからレンジであらかじめ温めて焼く方法は「確かに!」と目からウロコだったので、ぜひやってみてほしいです。
ちなみに参考先では、冷蔵庫から出してすぐのものと、レンジで温めたものを焼いた実験も行われているので、気になる方はそちらものぞいてみてくださいね。

最後に手羽先の骨抜きの説明が詳しく紹介されている動画をご紹介します。レシピもおいしそう!参考にどうぞ。
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