砂肝って、コリコリした食感がたまらなく美味しいですよね~。
でも、いざ調理している時に「これ、ちゃんと火が通ってるの?」と不安になったことはありませんか?

生焼けだと食感も微妙だけど、食中毒も怖いですよね
そこで今回は、そんな時に活用してほしい砂肝が生焼けかどうかの見分け方をわかりやすく解説します。
さらに砂肝を美味しく調理する方法や万が一の食中毒についてなど、知ってほしい情報もあわせてご紹介しますね。
では、砂肝の生焼けの見分け方を具体的に見ていきましょう!
砂肝の生焼けの見分け方はここをチェック!

砂肝の生焼けを見分けるには、見た目や触感、加熱状態をしっかり確認することが大切です。ここでは簡単にできる3つのチェック方法を紹介します。
1. 色の変化をチェック!
砂肝は焼いていくと色が変化していくので、まずはそこをチェックしましょう。
生の砂肝は鮮やかな赤色をしていますが、加熱するとゆっくりと色が変化していきます。
火が通るにつれて表面は赤から茶色へと変わり、中は全体的にほんのりピンク色に仕上がるのが理想的です。
ただし、中心だけがまだ生っぽく赤々としている場合は、生焼けの可能性が高いので注意が必要です。
Q. 砂肝がいつまでも赤いのは何故?
砂肝を焼いている時、いつまで焼いても赤いままという現象が起こることがあります。
それは砂肝に含まれる「ミオグロビン」という成分が関係しています。
砂肝は筋肉がたくさん集まった部分で、ミオグロビンという赤い色のタンパク質を多く含んでいます。
このミオグロビンは熱を通すことで茶色などの色(いわゆる焼けた色)に変わりますが、さまざまな理由で赤いまま残ってしまうことがあるんです。
これを「ピンキング現象」といいます。

つまり、しっかり火を通しても赤みが残ることがあるということですね
十分に加熱できていれば問題なく食べることはできますが、とはいえ、それがミオグロビンが原因なのか、まだ焼けていないのかを見極めるのはむずかしいもの。
そんなときは、このあと紹介する「3. 竹串テスト」で中心部まで十分に火が通っているかどうかチェックして下さいね。
2. 触ってチェック!
焼きたての砂肝をトングや箸で軽く押してみて硬さをチェックしましょう。
ぷよぷよと柔らかいようなら、まだ中が生焼けの可能性が高いのでもう少し火を通してください。
ただ、焼きすぎるとカチカチになり、せっかくのコリコリ食感が台無しになってしまいます。
砂肝を箸で持ち上げたときに、適度な弾力があり、ふにゃっとせず形がしっかりしていればOK。
これを基準にチェックして下さいね。
3. 竹串テストでチェック!
竹串を砂肝に差してチェックする方法もあります。
焼いた砂肝の中心に竹串を差して数秒待ってから抜き、指ではなく唇に竹串の先を軽く当てて熱いかどうかをチェックします(やけどに注意)。

唇は温度に敏感だから、このほうがわかりやすいよ!
この時、竹串の先が熱く感じたら中心に火が通っているサインなのでOK。
もし、ぬるい or 冷たいと感じたらまだ生焼けの可能性があるので、追加で火を入れて仕上げましょう。

砂肝の生焼けって、レンジで仕上げられるの?

できますが、コツといくつかの注意事項があります。
砂肝の生焼けを手軽にレンジで仕上げられたら便利ですが、実はあまり砂肝とレンジの相性は良くありません。
砂肝は薄い膜に包まれているので、そのままで加熱すると爆発する可能性があることと、レンジの調整がむずかしく固くなりやすいので、見極めが必要になってきます。
でもこの点に注意すれば仕上げることができるので、その方法をご紹介しますね。
レンジで生焼けを仕上げる方法
- 耐熱皿に切り込みを入れた砂肝を並べる
- ふんわりラップをかける
- 500Wで30秒~1分加熱
- 竹串で中の温度を確認する
- まだぬるい場合は10秒ずつ追加加熱
砂肝の盛り上がった部分にあらかじめ縦に2~3本の切り込みを入れることによって、爆発することを防ぎます
また竹串でこまめにチェックすることで固くなることを防ぎ、ラップをかけることでしっとり仕上げることができるのでおすすめです
砂肝を美味しく焼こう!その前に知っておきたいこと3選

ここまで砂肝の生焼けの見分け方をお伝えしてきましたが、そもそも材料である砂肝の特徴や焼き方を事前に知っておけば、生焼けを防ぐのはもちろん、美味しく仕上られますよね。
そこでここからは、美味しく焼くために知っておきたい
- 砂肝の知識
- 下処理の方法
- 美味しくなる焼き方
の3つを順番に分かりやすく解説していきます。
1. そもそも砂肝ってなんだ?
砂肝とは鶏の胃の一部で、正式には「砂嚢(さのう)」という部位になります。
脂肪が少なく低カロリー、タンパク質が豊富というヘルシーな部分があり、ダイエット食材としても人気がありますが、筋肉質で身がしまっているのでコリコリした食感も人気の理由です。
焼き鳥や炒め物、煮込み料理など幅広い料理に使われますが、そのまま調理すると硬い食感になったり、火の通りも均一にならず生焼けになってしまうことも。
そのため面倒ですが、美味しくするために下処理はきちんとやっておくことがポイントです。では次にそのやり方を説明していきますね。
2. 美味しくなるひと手間!下処理の方法とは?
下処理と聞くとめんどくさく感じますが、砂肝の下処理はそんなに多くなく
- 銀皮を取る
- 切れ目を入れる
の2つだけになります。
これをするだけで味や食感、さらに焼き時間まで変わってくるのでぜひチャレンジしてみて下さい。
下処理1:食感に影響する「銀皮」を取る
砂肝には白い筋の部分がありますが、これを「銀皮(ぎんぴ)」といいます。

ここが残っているとコリコリ感が増して食感が硬くなってしまうので、柔らかくて食べやすさを重視するなら下処理で取ってしまいましょう。
(コリコリ感が強いほうが好き!という方は無理に取らなくてOK)
この銀皮は硬くて取りにくいので、包丁でそぎ落とすのが基本的なやり方なんですが、これだと身まで削ってしまってちょっともったいない。
そこでここでは、私もやっている身をほとんど削らないで銀皮を取る方法をご紹介します。
砂肝の銀皮の簡単な取り方
- 銀皮の上に2センチぐらいの切れ目を入れる
- 切れ目に親指を入れて、ググッとすべらせるように剥いていく
- 銀皮をそのまま引っ張って取り除くか、包丁で切れば完成!

この銀皮の取り方はこちらの動画が参考になりますので、ぜひご覧くださいね。
下処理2:切り込みをいれる
銀皮を取ったあとは、砂肝に切り込みを入れておきましょう。

このように砂肝に切り込みを5~6本入れておくことで、火の通りを良くするのと、調味料が絡んで味が染み込みやすくなり、また見た目も華やかになるのでオススメです。

具体的なやり方は、銀皮の取り方で紹介した動画の3分57秒~のやり方と同じなので、そちらを参考にして下さいね
これで下処理は完了です!次に焼き方を見ていきましょう。
調理器具別!砂肝の美味しい焼き方
ここからは調理器具別に焼く方法をご紹介しますね。
まずはフライパンから!
フライパン編
- フライパンを中火で熱して、油を引く
フライパンで焼く時は中火で焼いていきます。あまり強すぎると先にまわりが焼けて中まで火が通らないことがあるので注意しましょう。 - 砂肝を入れて転がしながら焼いていく
まんべんなく火が通るようにコロコロ転がしながら焼いていきましょう。
※もしタレを絡める場合は、焼き上がる少し前に入れるとちょうど良く仕上がります。 - 5~10分ほど焼き、赤みがなくなり美味しそうな焼き目が付けばOK
焼き時間は下処理で切り込みを入れた場合は火が通りやすいので5~7分ぐらいでOK!
もし切り込みを入れずに丸ごと焼く場合は、5~10分ぐらいを目安に焼いてみてください。

丸ごとの場合は大きさによって焼く時間が変わるので「砂肝の生焼けの見分け方」で紹介した方法を参考にして、チェックしながら焼いてくださいね
グリル編
魚焼きグリルでも砂肝は焼けますよ!
- グリルの網の上にアルミホイルを敷く
アルミホイルは端を折り受け皿のような形にして敷きます。
こうすることで砂肝や油が網から落ちるのを防ぎ、後片付けもカンタンです! - アルミホイルに砂肝を並べ中火~強火で焼く
この時砂肝は重ならないように並べ、フライパンと同じく中火~強火で焼きます。
※焼く前に味付けをしておくと味が染み込んで美味しくなりますよ。 - 様子を見ながら5~10分ほど焼けば完成
両面焼きグリルだと5分~7分ほどで焼けますが、片面焼きグリルはまず3~4分でひっくり返し、もう片方を5~6分ほど焼けば完成です。

ご家庭のグリルによって焼き加減が変わってくるので生焼けの見分け方の方法を参考に、こまめにチェックしながら焼いてくださいね
オーブン編
砂肝の調理はオーブンもオススメ。オーブンでじっくり焼くことで、外を香ばしく、中は柔らかく仕上げることができます。また焼いている間に他の作業もできるので忙しいときにも重宝します!
- オーブンを200℃に予熱しておく
オーブンは最初に予熱しておきましょう。予熱を待っている間に材料を用意すればOK。 - オーブンシートを敷いた鉄板に味付けした砂肝を並べる
あらかじめ砂肝は味付けし、鉄板に重ならないように並べておきましょう。 - オーブンの中にいれて焼いていく
予熱が終わったら、オーブンの中にいれて約10~20分焼けば出来上がりです。

オーブンはメーカーによって焼き加減が変わってくるので、まずは10分ほど焼いて様子を見てくださいね
こんな方法も!圧力鍋編
焼く方法ではありませんが、実は圧力鍋でも砂肝は調理できます。
この場合は柔らかく仕上がるので、焼いた時とは違った食感が楽しめるのと、圧力で硬い部分も柔らかくなるため下処理が不要になるのも嬉しいポイント!
こちらも一度チャレンジしてみて下さいね。
- 砂肝は洗って2つに切っておく
銀皮取りや切れ目を入れるなどの下処理はしなくてOK! - 圧力鍋に調味料と砂肝を入れる
水とお好みの調味料、切った砂肝を入れて蓋を締めます。 - 圧力をかけたあとしばらく放置すれば完成
ピンが上がり圧力がかかったら10~20分ほど火を加え、その後自然放置。 - 蓋をあけて完成!
ピンが下がり蓋が開けられるようになったら完成です。

圧力鍋はメーカーによって圧力をかける時間が違ってくるので、各家庭で調整して下さいね
生焼けの砂肝を食べてしまったら?!対処方法とは?

これまで砂肝の生焼けの見分け方や焼き方をご紹介しましたが、とはいえ「万が一生焼けの砂肝を食べてしまったらどうしよう?!」と不安になる方もいると思います。
そこでここからは予備知識として、生焼けの砂肝を食べた時の対処法について解説したいと思います。

事前に知っておくだけでもリスク対策になるので、ぜひチェックして下さいね。
生焼けの砂肝を食べたときのリスクとは?
まず、生焼けの砂肝を食べることで考えられるリスクについて知っておきましょう。
砂肝には、他の鶏肉と同じようにカンピロバクター菌やサルモネラ菌がついている可能性があります
これらの菌はしっかり加熱すれば死滅しますが、十分に火が通っていないと体に入ってしまい、食中毒を引き起こすことがあります。
万が一食中毒になった時の症状と発症時間
食中毒になると、摂取した菌や体調によって違いはありますが、次のような症状が出ることが多いです。
- お腹の痛みや下痢
- 吐き気や嘔吐
- 発熱(38℃以上の熱が出ることも)
- だるさや倦怠感
サルモネラ菌は食後数時間~1日以内に発症することが多いですが、カンピロバクター菌は2~5日後に発症することがあり、食べてすぐに症状が出ないことも。
症状が重い場合はすぐに病院へ!
軽い症状なら自宅で様子を見てもOKですが、次のような症状がある場合は、食中毒の可能性が高いためすぐに医療機関を受診してください。
- 2日以上下痢や嘔吐が続く
- 38℃以上の高熱が出る
- 血便が出る
- 強い腹痛が何時間も治まらない
- 極度の脱水症状(口の渇き、尿が少ない)になる
特に、小さな子どもや高齢者、妊娠中の方、免疫力が弱い方は悪化しやすいため、早めの受診をおすすめします。
予防が一番大切!生焼けを防ぐために
生焼けの砂肝を食べないためには、最初からしっかり火を通すことが大切です。
これらは最初の「砂肝の生焼けの見分け方」や「焼く前に知っておきたいこと3選」でご紹介した方法で実践できるので、ぜひ活用して美味しく安全に食べてくださいね!
今回は砂肝の生焼けの見分け方について詳しくご紹介しました。
最初は、砂肝って謎のお肉でよくわからない……って思ってた人も、これで少しは安心して調理できるのではないでしょうか。
砂肝っていろんなレシピがあるので、ぜひ「砂肝 レシピ」で検索していろんなアレンジを試してみてくださいね!

私が好きな食べ方はピーマンと砂肝を塩コショウで炒めたもの。ずぼらだからシンプルで簡単が一番♪
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